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子育てと仕事を両立|女性のための在宅ワーク・副業起業の可能性


前回は、ミドル世代の転職やフリーター事情から、同世代の副業・起業選択の可能性をテーマで。
⇒ ミドル転職・中年フリーターの現実から考える副業・起業という選択肢 – 副業起業.com

今回も、やや古い情報ですが、2017/3/8付日経夕刊掲載の3つのレポートを活用。
女性にとっての柔軟な働き方と副業起業について考えたいと思います。

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子育てと仕事を両立する働き方として、退職後にフリーランスを選ぶ母親が増えている。
在宅ワークの広がり、母親同士の連携などもあり、事業単位で質の高い仕事を受注する例も。
出産など多様なライフイベントに直面する女性にとって有力な選択肢になりうる。
こうした観点からの3事例を順に紹介します。

人材育成コンサルタント会社アビライト。
4人のコアメンバー以外は専門性の高い社外スタッフと契約している。
その大半がフリーで働く母親。

紹介されている女性は、かつて大手自動車メーカーの開発部門に勤務。
長女誕生時は、短時間勤務や在宅ワークを組み合わせていたが、制度的には使いづらい面も。
在宅ワークは通常の勤務時間内に働くことが前提。子どもを寝かしつけてからの仕事は深夜労働になるため正式には認められなかった。
子育て時期は、より柔軟な働き方があるのではないか、フリーになることを決断。同社との契約に至った。

・出産などでいったん退職すると企業への再就職は難しい。
・退職した女性のなかで能力が高い人が数多くいる。
と、同社創業安部社長。
面談などを通じスキルの高い女性と契約。プロジェクト管理から経営コンサルまで重要な仕事を任せている。

IT企業を経て監査法人で企業のCSRコンサルティングに従事し、出産。
短時間勤務では重要な仕事に携われなくなる。焦燥感を覚え「このまま仕事を続けていては、どっちつかずに」と。
そこでベンチャー支援企業に転職。そこで起業の過程や多様な働き方を知り、フリーという働き方を選択。

総合職経験のあるフリーの女性を中心に3500人が登録する人材紹介企業Waris。同社などから仕事の紹介を受け「企業時代と同様の賃金水準で仕事ができる」ように。
Waris仲介の仕事の時間単価は3000~6000円。
大手企業と比べて遜色ない収入が可能だ。
その理由は、総合職で10~15年働いた経験を持つ女性の高いスキルを結集。専門性を要する高単価の仕事が成立するから。

3人の子育てのかたわら「フリーでも創造的な仕事ができる」というこの女性。
当初長時間勤務が当たり前だったウェブ制作会社で顧客サービス業務ディレクターを。
長女生後10カ月時に個人事業主としてフリーになり、企業のWEB管理運用業務を請負。
在宅でこなしていたが「個人で受けられる仕事の量と質に限界」を感じていた。

その後、SBヒューマンキャピタルの人材サービス事業「マムズラボ」などに参加。
企業が個人のフリーに外注する仕事は切り出しやすく単純なものが多い。しかし、同事業ではスキルの高い人材を集めチームとして企業から仕事を受注する。そのため、企画段階から関わるような創造的な仕事もできるという。

当時は1事業部門とされていたマムズラボは、その後切り離され別会社化されています。

こうした母親たちの新しい働き方を後押ししている背景があります。一つは、ITの進歩で一カ所に集まらなくても仕事ができるようになったこと。
もう一つが、団塊世代のリタイアによる労働力不足。この2つの環境変化があるとしています。

私も、サラリーマン時代に人事人材関係の仕事に従事。その間、経営コンサルタントと一緒に仕事をする機会がありました。
また、コンサルティング・教育研修団体、出版社等とも接する機会が。そこで独立し、フリーの経営コンサルタントに。

働き方は、自宅事務所で企画業務、クライアント企業訪問でミーティング・会議・研修など実務。
仕事の内容やボリュームに応じて、すべて時間は自己管理。
時間は自由に使えるが、業務のボリュームが大きければ、自分の時間はなく、すべて仕事のため。

実態は、公私混同型、公私一体型の働き方・暮らし方であったと言えます。
しかしながら、出産・育児・家事はすべてというか、妻まかせ。
今回のレポートのような女性の働き方とは、まったく事情・状況が異なります。偉そうなことはまったくいえません。

このレポートにあるフリーの女性は、素晴らしい経験と能力をお持ちの方々。
個人として、特定の1企業とだけ専属契約、複数企業と契約。あるいは、法人化して業務委受託契約を結ぶなど選択肢があります。

特定の専門的業務以外の仕事としての副業も選択肢に

今回お伝えしたいのは、こうしたキャリアと高い専門性をもつケースに限りません。
子育てや介護などのケア生活を日常生活の軸の一つとしなければならない多くの女性。
皆さんの仕事の選択、働き方の選択肢として「副業」を検討し、活かして頂ければと思います。
それが副業ではなく、主業としてのモノ、コトであるのは、もちろん望ましいことです。

過去「女性活躍」というスローガンが誠しやかに掲げられ、話題にもなりました。
しかし、仕事も生活も日常、普段のこと。
それぞれの普通や事情に応じて柔軟に仕事をし、暮らしと生きがい、仕事とやりがいの実現を。そして自己実現や社会的貢献も。

女性が、在宅勤務を含めフリーで働くことを、当たり前に選べる環境・時代、社会にと思います。
そこで、新しい「家業・自営」での働き方や「起業」の可能性も追求して頂く機会が生まれれば、とも。

今回紹介した3事例は、基本的には、現在も、これからも共通する視点での内容であり、類似・共通する事例は多数あります。
それらの例も含め、女性のライフステージ、ライフスタイルに適した多様な副業情報や働き方情報を、これからお届けします。

次回からは、「在宅副業」をテーマとしたシリーズ記事に入ります。

その前に、前回記事に戻るのはこちらから
⇒ ミドル転職・中年フリーターの現実から考える副業・起業という選択肢 – 副業起業.com
新シリーズ、第1回は、こちらで見ることができます。
⇒ 在宅副業とは?始め方からメリット・デメリット、環境構築まで徹底解説【基礎知識】 – 副業起業.com